『その女アレックス』

今年13冊目の本を読了〜☆


その女アレックス (文春文庫)


『その女アレックス』 ピエール・ルメートル


かなり評判がいいのと、「衝撃の展開」という謳い文句に惹かれたのと、珍しくフランスのミステリーということで読んでみました。
う〜ん。。。
たしかにおもしろかったけど…それほど「意外」でも「衝撃的」でもなかったかな。


*ネタバレします*






一言でいうと、「全員悪人」アウトレイジ?笑)


三部立てになっていて、アレックスが誘拐されるところから始まるんですが。
冒頭の「カツラを買うのが趣味」ってところから、もうなんかあるよねって思っちゃったし。
カツラをかぶって別人になるってわけで。


ぶっちゃけ、個人的には第一部がMAXでした(笑)
予想外の出来事ばかり起きて、「そうなるの?どうなるの?」とワクワクしながらページをめくりました。


でも、第二部でアレックスがシリアルサイコキラーに変貌して次々と人を殺し初めて、ちょっと中だるみ。
で、第三部ですべての謎が解けるわけだけど、
「ああ、そうなんだ、ふーん。ま、だいたいそんなことだろうとは思ったけどね」
で終了〜\(^o^)/
アレックスが家族と確執があったのはバレバレだったし。


しかも警察が「大事なのは真実よりも正義だ」みたいな言葉で締めくくってたのもどうなのよって感じでモヤモヤ。
冤罪っすよ。
たしかにあの人はひどいことしたけど、警察がそんなことしていいのか、と。
これが「イヤミス」の理由かしら???


あと、内容とは関係ないけど、これは「ヴェルーヴェン警部シリーズ」二作目らしく、どうせなら一作目から翻訳してほしかったかな、と。
そのほうが妻を殺されたヴェルーヴェンの苦悩とかがもっと心にせまってきたんじゃないかな、と。


今回、教訓が二つ。
一つ目は、私の性格的に警察ミステリーはむいてないってこと。
もともと性格がひねくれているうえに、こういう「衝撃の展開」ものだと、最初からすべてを疑いながら読んでしまうから、ちょっとやそっとじゃ衝撃を受けないのよね(´・ω・`)
登場人物みんな容疑者!的な(笑)


もう一つは、世間に惑わされてはいけないってこと。
いくら評判がよくても、自分の好みに合わないこともあるわけで。
世間がおもしろいと思うものより、自分が読みたいものを読むのがいちばん。


さてさて、次はまた短編に戻りま〜す☆